音声ブラウザのシェア
- 2008年1月10日 15:07
- アクセシビリティ
視覚障害者のパソコン、インターネット、携帯電話の利用状況が発表されていました。
この資料の中から、音声ブラウザのシェアを取り上げてみたいと思います。
音声ブラウザのシェア
- ホームページリーダー...165人(35%)
- PC-Talker...146人(31%)
- 95Reader...43人(9%)
- JAWS...37人(8%)
- VDM...30人(6%)
- サーチエイド...13人(2%)
- その他...26人(5%)
(ボイスサーフィン,ALTAIR,FocusTalk,xpNavo,CatWalk)
ホームページリーダーとPC-Talkerで、66%近くのシェアを持っています。もっと高いかと思っていましたが、以外に低いですね。
Webサイトの音声ブラウザチェックは、ホームページリーダーとPC-Talkerで行っておけば大丈夫かと思っていましたが、66%ではそうでもなさそうです。
ちなみに、この調査は2007年5月から7月に行われたそうで、2007年10月に発売された、高知システムの「NetReader」は調査対象に入っていないそうです。
音声ブラウザのシェアは変化するか
1位のホームページリーダーですが、開発元が「Vistaに対応しません」ときっぱり言っています。
- 質問:Windows VistaおよびInternet Explorer 7へ対応の予定はありますか?
- 回答:いいえ、対応する予定はありません
対応しないという事であれば、OSがVistaにだんだんと移行していく中で、音声ブラウザのシェアも変わっていくのかなと思えそうですが、同時に発表された視覚障害者のOS利用状況を見ると、そう単純ではなさそうです。
視覚障害者のOS利用状況
- Windows XP...349人
- Windows 98...44人
- MS-DOS...21人
- Windows Me...20人
- Windows 2000...17人
- Windows Vista...16人
- Windows 95...3人
- Mac OS...2人
- Windows CE...1人
XPが圧倒的ですが、98とかMS-DOSもいまだに使われています。この事からも視覚障害者の多くの方は、OSを乗り換えることがかなり困難なのではと予想できます。となると、ホームページリーダーがVistaに対応しなかったところで、シェアはまだまだ下がらないのではないでしょうか。
こちらの資料は、2月の最終報告書作成に向けてデータを再集計中だそうで、多少の変動があるとのことでした。
08/5/16追記 最終報告書が公開されていました
最終報告書が公開されていました。サイトでPDFファイルのダウンロードや、報告書の冊子を申し込んだり出来ます。
報告書の冊子は、私が08/4/24に頼んだときには在庫がありましたが、もしかすると、もう無いかもしれません。
アクセシビリティに興味がありましたら、一度ご覧になることをオススメします。
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MMM
2009年5月 8日 15:51 フリーのスクリーンリーダーがあるといいですね。
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小川貴史
2009年5月 8日 15:53 商用の物には及びませんが、いちおう下記の物がフリーですね。
ちなみに、NVDAは日本語化プロジェクトがスタートしたそうです。NVDA (スクリーン・リーダー)
http://www.nvda-project.org/
http://accessibility.mitsue.co.jp/archives/2007/02/nvda.htmlFire Vox (Firefoxの機能拡張)
http://firevox.clcworld.net/
http://website-usability.info/2006/06/entry_060618.html-
MMM
2009年5月 8日 15:54 ありがとうございます。参考になりました。
リーダーを意識するとデザインとアクセシビリティのバランスが難しいですね。
参考ですが音声認識のほうです。
http://w3voice.jp/#support
http://julius.sourceforge.jp/-
ブラウザのシェア
2009年5月 8日 16:41 音声ブラウザのシェア、読ませていただきました。
とても勉強になりました。
ホームページリーダーを動かしてみようと思います。
技術の進歩はスゴイですね。
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