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UAIセミナー「Webアクセシビリティ@名古屋」(2)アクセシブルなコンテンツ、ナビゲーション、フォーム

小川貴史

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書籍:Webアクセシビリティ

UAI研究会主催による「Webアクセシビリティ@名古屋」に行ってきました。書籍『Webアクセシビリティ』の出版記念に開催されたセミナーです。

前回の続きです。「Webアクセシビリティ概論」についてはこちらをご覧ください。

アクセシブルなコンテンツ、ナビゲーション、フォーム

「アクセシブルなコンテンツ、ナビゲーション、フォーム」で印象に残った点を書き出してみます。

全学齢児童生徒の6.3%は、認知的な障害を持つ

中央教育審議会による平成17年の報告によると、学習障害(LD)、注意欠陥障害(ADD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)などの認知的な障害の子供は、全児童生徒の約6.3%(約68万人)と推定されるそうです。思っていたよりも数が多いですね。

代替テキスト = alt属性ではない

代替テキストとは、画像の代替となるテキストの事。つまり、代替になればalt属性でなくてもいい。alt属性に書くには記述が長すぎる場合などは、longdesc属性を利用したり、そもそも本文中に画像の内容を書いたら良いんじゃないかという話。

ちなみに、ホームページリーダーはlongdesc属性に対応していますが、PC-Talkerは未対応です。NetReaderも相変わらず未対応です。

Tabキーでリンクだけを辿っても意味が分かるように

たとえば「上記の詳しい内容はこちら」というアンカーテキストではなく、「初回キャンペーンの詳しい内容はこちら」というように、そのアンカーテキスト単体で意味が分かるようにしましょうという話。

これはSEOやユーザビリティにもつながる事ですね。

代替テキストは、音訳マニュアル【音訳・調査編】を参考に

書籍:音訳マニュアル【音訳・調査編】

視覚障害者用録音図書(デイジー図書など)製作のためのマニュアル「音訳マニュアル【音訳・調査編】」に、写真や図、グラフの音訳に関する解説が載っており、代替テキストを付ける参考になるということでした。

さっそく買ってみました。該当内容を抜粋してみます。

写真の説明の表現
  • 主観的な表現は避け、客観的な表現につとめる
  • 説明の順序として、まず場所や概略などの説明をし、次にテーマ、ポイントなる部分を説明する
  • 写真のテーマとなるところ、ポイントの部分は詳しく説明し、周辺に属する部分は簡略化する
  • 写真の説明文や本文中に書かれている事柄は、説明を適宜省くなどして、簡潔にする
  • 写真中、確定的でないものには断定的な表現を避け、「?のような」などの表現を工夫する
  • 白黒写真では、「白っぽい」「黒っぽい」の表現は、根拠がある場合以外使わない
  • 1冊の本の中(Webサイトの中)で、説明の詳しさの度合いにばらつきがないように注意する
図の説明の表現
  • 図のポイント、重要な部分をまずつかむ
  • ポイントとなる部分を中心に説明するのが、分かりやすい部分が多い
  • 必要な限り、図に表された情報は音声化する

講師の山口さん

講師の山口さんが、セミナーのスライドをWiiリモコンで操作していました。
色んな意味で「うわーうわー」って思いましたw。

フリートーク(質問コーナー)

前から気になっていたことを質問してみました。

Q:音声ブラウザについて質問なんですが、音声ブラウザのユーザーというのは、ソフトの環境設定は初期状態のまま利用するのでしょうか。

たとえばルビ(ruby)は、ホームページリーダーで初期状態の場合、テキストとルビとで2回読まれてしまいます。初期状態のまま利用するユーザーが多い場合、ルビの利用は逆に使いにくくなってしまうのではないでしょうか。

A:かなりいじっているユーザーと、まったくいじっていないユーザーと両極端です。しかし大半のユーザーは初期のままで利用しています。ルビに関しては、たとえ2回読まれたとしても付けた方がアクセシブルだと思います。

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