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書籍「イヤな客には売るな!」

小川貴史

  • 2009年5月16日 09:59
  • 雑記

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書籍「イヤな客には売るな!」

先日こんな本を読みました。また百式さんでのモニター募集で当選した本です。ありがとうございます。

前回読んだ、同じ石原明さんの書籍「うちの社長はなぜああなのか」も刺激的なタイトルでしたが、こちらもなかなかのインパクトです。

「顧客化」がもっと重要な経営課題

タイトルの「イヤな客には売るな!」の意味は、

やたらと文句ばかりの人、不当な請求ばかりしてくる人、こちらの誠意に感謝の念を抱いてくれない人、サービスに対してお金を払うことを理解していない人、いわゆる"イヤな客"などに無理に商品を売り込んでも、それでは一時の利益にしかならず、問題ばかりでリピートも期待できません。

そんなことに時間をかけるのだったら、あなたの会社の商品やサービスをいつも喜んで買ってくれる人、新しい商品が出たらそれも喜んで買ってくれる人、そればかりか、あなたの会社や商品を他の人に紹介してくれる人、いわゆる"顧客"が現れるような施策に時間をかける方が未来につながります。だから"イヤな客には売るな!"

ということです。

で、このイイ客「顧客」をキチンと戦略を立てて増やしていこう、「顧客化戦略」を進めていきましょうというのが本書の内容です。

顧客化を進める4つのステップ

1.「集客」=見込み客を見つけて、多く集めること
いきなり誰かに売ろうとするのではなく、買う可能性のある人をなるべく多く見つけ、育ててから販売に移る方が効率がいい。そのため、集客という最初のステップが重要な意味を持つ。
2.「見込み客のフォロー」=見込み客をフォローして買いたいお客様に育てる
集めた見込み客を、買いたいお客様に育てるというステップ。興味をより大きくさせる、より強く関心を持ってもらうために情報を提供する、あるいは教育することが重要な意味を持つ。
3.「販売」=実際のセールス。買いたい見込み客に多く会い、主導権を持った販売を行う。
買いたい気持ちになっている客の「ホントに役に立つの?」などといった不安を取り除き、スムーズに販売につなげていく。
4.「顧客化」=購入客をフォローして、リピート販売・新商品購入・紹介につなげる
1度買ってくれたお客をフォローすることで、ファンになっていただく。

顧客化戦略のポイント・注意点

  • 3分の2(75%)が顧客からの紹介と顧客のリピート、3分の1(25%)が新たな営業活動によって得たお客様であるのが理想的なバランス。
  • もし顧客化率を100%にしてしまうと、次第にお客様の質が低下する危険があるし、集客の感覚が鈍る可能性がある。
  • 商品やサービスを値段も含めて喜んで買ってくれない人「イヤな客」には売るべきではない。
  • 「いい商品やサービスを提供していれば、お客様はずっと使い続けてくれる、だから顧客化はできる」は妄想。
  • 「顧客化」の秘訣は自社のことをお客様の記憶から消さないこと。定期的に情報を投げかける必要がある。
  • あなたがこの人を顧客にしようと思って、情報を発信することで主体的に顧客にしていくもの。
  • 「顧客化」は仮に情報が17個あるなら、最後の17個まで伝えることでようやく成立する。
  • 「顧客化」とは、伝えるべき情報を相手にすべて伝えること。
  • 日本の人口が減ってきていることもあり「顧客化」はもっと重要な経営課題となっている。

まとめ

どちらかというと技術書を読むことが多いのですが、この本はかなり興味深く読めました。

全体的には「うん、知ってるわかってる」という内容でしたが、それぞれの「情報」をバラバラに知っていただけでした。本当はそれらを組み合わせ「しくみ」として構築しなければ結果は出せないんですよね。

それと「顧客化」は、ある程度のレベル以上のサービス(商品)を提供できていて初めてできることです。そして、そのサービスを理解して人に矛盾無く説明できるようにしておく必要があります。まずは「顧客化」の大前提としてこれらが出来るようにしておかなければいけませんね。

「本って面白いなぁ」と改めて思わせてくれたよい本でした。

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