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セミナー「クライアントに理解してもらえるアクセス解析レポートの作り方」

小川貴史

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アクセス解析レポートは、まずはクライアントにとって見やすく、わかりやすく、メリットがあり、行動に移せる内容になっているように作っていけるようにする事が大切です。

セミナー「クライアントに理解してもらえるアクセス解析レポートの作り方」に参加してきました。前半は座学、後半はワークショップです。講師は運営堂の森野さん、会場はベースキャンプ名古屋でした。

アクセス解析レポートがクライアントに響かない4つの理由

  • 聞いててつまらない
  • 用語がわからない
  • 自社(クライアント)の役に立たない
  • 自分(クライアント)が何をすればいいのかわからない

逆に言えば、次のようにすれば響きやすいということです。

  • 聞いてもらえるように簡潔にまとめる
  • 専門用語は分かる言葉に変換する
  • クライアントにメリットがある内容にする
  • クライアントがなにをすればいいのか、わかりやすくまとめておく

これらを念頭に置いてレポートを作っていけるようにする事が大切です。

ワークショップ

ワークショップでは、集計結果だけがでているアクセス解析レポートに対して、問題点や着眼点を考察しコメントを入れて完成させていくという事を行いました。テーブルごとでグループを組み、相談しながらコメントを書いていきました。

ワークショップの中で気付かされた、アクセス解析レポートで気をつける事としては下記などです。

1. 分析前提をちゃんと提示する

  • 対象期間
  • 分析項目
  • 解析ツール名

2. まず最初に問題点と改善提案を提示

  • 問題点、改善提案共に重要な事柄から順番に提示
  • 問題点と改善提案は対にする
  • クライアントの利益やメリットに繋がる改善提案を書く
  • クライアントの行動につながる改善提案を書く

3. 数値(PVなど)が減る前提条件を考慮に入れて集計結果を読み解く。

例:BtoBのメーカーサイト
  • 1月は冬休みがある
  • 2月は28日しかない
  • 5月はGWがある
  • 8月はお盆休みがある など

4. グラフの目盛りを適切に

目盛りを細かくしすぎるとやたらと変化しているように見えてしまうし、大きすぎると何も変化していないように見えてしまう。

例えば「平均滞在時間」の目盛りを1秒単位に指定した場合、1秒と5秒では5倍の差が出てしまい問題があるように見えてしまう。しかし実際は4秒違うだけなので、大きな問題にならない。

グラフの目盛りは最適にしてやる必要がある。

5. ツールの設定と施策を最初に確認

ツールの設定がおかしい時のシグナル
  • 昼にアクセスが減る(※1)
  • /と/index.htmlが混在
  • 取得できていないページがある(タグ漏れ)
  • 参照元に(direct)が多すぎる
  • キーワードにnot setが多い(※2)
まえもってツールに設定しておく事
  • 目標設定
  • 目標値設定
  • ウェブマスターツール連携
  • サイト内検索(あれば)
  • AdWords連携(あれば)
  • 有料広告でのURL生成(あれば)
  • イベントの計測(あれば)
  • (※1)日本時間になっていない可能性がある
  • (※2)Analyticsと、AdwordsやYahooリスティングの連携が設定されていない

6. 解析からは分からないリアルの事象を聞く

例えば「Nagoya」地域からのアクセスが多かった場合、下記のような提案を行う事ができる。

  • 「Nagoya地域が多いですが、なにか営業活動とかされてるんですか」
  • 「ああ、Nagoya地域向け製品を開発してるんです」
  • 「じゃあ、Nagoya地域限定でリスティング出してみましょう」

その他

  • 「11月に急にアクセスが増えてますけど、何か行いました?」
  • 「ああ、メルマガ出したよ」
  • 「そうですか。でも直帰率が多いですね。メルマガとページの内容が合ってない可能性があります。確認してみましょう」

などといった提案を行う事ができる。

まとめ

これら以外にも、アドバンスセグメントとカスタムレポートサンプルなどを紹介してもらいました。色々な気づきがありましたが、下記が印象的でした。

  1. クライアントに見てもらえる資料を作る
  2. データが取れるようにツールの設定をする

「クライアントに見てもらえる資料を作る」は、なにもアクセス解析レポートにかぎった話ではないですね。クライアントに説明する時にでも、チームで情報を共有する時にでも重要ですね。

自己満足にならない見やすく、わかりやすく、メリットがあり、行動に移せる資料を目指したいです。

ツールの設定は、言わずもがな重要です。きんたまキューです。1ヵ月立ってから設定ミスに気付いて直しても、もう過去には戻れません。私は、必ず次の日に情報が取れているかチェックするようにしています。

「あれ?これ、1ヵ月前からコンバージョン取れてないぞ...」キュー!

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