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FSRS(額感覚認識システム)でWebサイトを見られないか

小川貴史

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皮膚に刺激を送ることで映像を伝えるシステム

少し前の話ですが「夢の扉 全盲者にも楽しく街を歩く喜びを与えたい」という番組を見ました。番組内では、盲人の方に向けて開発された「オーデコ」という名の「FSRS(額感覚認識システム)」が紹介されていました。

「オーデコ」とは、サングラス状の眼鏡に付いたカメラで撮影された白黒映像を単純化し、さらにそれをドット絵にして額のパッドを通して皮膚を刺激する信号を送る装置です。こうすることで、全盲の方でも額から脳に直接映像を送り込むことで、目の前の物体の情報を得られるというわけです。

「脳に直接映像を」なんて聞くとえらい近未来チックに感じますが、実際に製品化されており、2008年の12月から販売されるようです。やー、すごい。「TNG ラフォージのヴァイザー」実現にまた一歩近づいた気がしますね。例えがマニアックすぎるかw。

余談:

とあるMLで知ったのですが、番組内で実際にオーデコを利用した全盲者の佐藤さん曰く「何かを立体的に認識できるようになるわけではないが、工夫と使用条件次第では歩行の助けぐらいにはなるだろう。番組の演出にはある程度協力したが、実際にはこんな大がかりな装置を見につけて町中を歩くのはかっこわるすぎて出来ない。」と仰っていたとの事でした。

サイズの問題は少し待てば解決されるでしょうね。小さくするの得意ですから、日本人。

FSRS(額感覚認識システム)をWebブラウザとして利用できないか

番組を見てて思ったのが「FSRSをWebブラウザとして利用できないかなぁ」ということでした。実現するにはどんな感じにしたらいいのかな、といろいろ妄想してみました。

  • PCの画面のみ見えればいいので、装置は直接PCに接続する。
  • 装置を直接PCに接続するのでカメラは要らない。
  • 文字が読めるほどの高画質は難しいだろうから、同じように位置情報のみを表示。
  • 音声読み上げソフトと併用する。
  • 位置情報は得られるのだから、全部を読み上げるのではなくマウスを使ってドラッグ等をした場所を読み上げるようにする。
  • ブックマークなどはショートカットで。
  • img要素などは輪郭を強調して、他と区別をしやすくする。
  • 画面が広くて解像度が足りない場合は、画面をいくつかに分割して表示する。

Webサイトの場合、img要素やtable要素などの意味を持った情報をすでに持っていますので、カメラで物体をとらえるよりも詳細な情報が得られるのではないでしょうか。

それと額ではそもそもの解像度が足りないということであれば、例えば背中に付ける装置を開発してみてはどうでしょうか。Webサイトを見ながら歩くことはないので、目に近い位置に装置がある必要はないと思います。その場合、装置名はセーナカでw。

アクセシビリティに熱心な電気機器メーカー、例えば富士通さんなんかが作ってくれないでしょうか。結構面白いと思うんですけど。

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