「引き算のデザイン」でシンプルかつ分かりやすく!

Writer:Asai (20.10.22)

昨今のデザインでは、「引き算のデザイン」は非常に重要な考え方だと言われています。特に、Googleなどのフラットデザインはその代表格だといえます。今回は、引き算のデザインについて考えて見たいと思います。

引き算のデザインの代表格「ピクトグラム」

みなさん、ピクトグラムをご存じでしょうか。ピクトグラムとは「絵単語」などとも呼ばれ、視覚記号の1つと言われています。ピクトグラムに求められることは、情報を誰が見ても伝わるデザインにすることです。たとえば、下記のピクトグラムをご覧下さい。

このピクトグラムを見てもらえると、ほとんどの人が「トイレ」ということがイメージできるのでは無いでしょうか。ピクトグラムは情報を可能な限りそぎ落とし、伝えるべき情報を伝えるという代表的な「引き算のデザイン」です。

なぜ引き算が必要なのか

たとえば、ロゴマークを考える際に、企業などの様々な情報から検討していきます。
そこには、企業理念や社長や担当者の思い、ステークホルダーとの関係など様々です。これらの情報を全て埋め込もうとすると、そこには、とてつもない情報量が埋め込まれるわけです。さらに、デザイン要素(色や形状など)という情報もそこには含まれてきます。そうすると、結果として「情報過多で何を伝えたいのかよくわからない」モノになってしまうわけです。

そこで、大切な考え方が引き算です。
目的に応じて最適な情報を残し、その情報をもとに具現化をする。それが引き算のデザインです。

「引き算のデザイン」はいろいろなシーンに活用されている。

スーパーや百貨店のチラシを想像してください。
これらのデザインは「引き算のデザイン」とは真逆のデザインのように見えますが、「引き算」の考え方が適用されています。商品が沢山掲載されており、更にお得な情報が掲載されていることで、閲覧者の期待感を盛り上げていきます。一方でそれら以外の情報は極力減らしています。このように、目的に合わせて必要な情報のみを残すことも「引き算」という考え方になります。

代表的な引き算のデザイン

代表的なものは、Googleが挙げられます。Googleのトップページは、ロゴと検索窓が中央にあるだけです。これは、Googleのトップページに訪問する人は、「検索をする人」というペルソナの元、そのほかの情報を限りなく削除したのだと思います。その結果、ユーザーからは、使いやすいWebサイトとなっているのです。

また、ロゴマークでは、ユニクロさんが挙げられると思います。ユニクロのロゴマークの背景については、下記のページに紹介されています。非常に興味深い内容です。

このように、引き算のデザインは利用するシーンにマッチすることで、非常に大きな効果をもたらしてくれます。どこを足すのか、どこを引くのかを判断するのは、デザイナーやディレクターの腕の見せ所ともいえます。

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