仕事として「デザイン」を行うということ

Writter:Asai (20.10.28)

今回は、仕事としてデザインを行うということについて、書いてみたいと思います。僕自身、ディレクターという立場でデザインを設計する際に少しは関わっており、クライアントと直接話をする立場でもあります。その両面から考えて見たいと思います。

デザインは、アートではないということ

実は、この視点ってめちゃくちゃ大事だと思っています。デザイナーはアーティスト(芸術家)ではないんですよね。

デザイナーは「目的にを達成するために、設計やグラフィックを制作する」必要があります。一方で、アーティストは「自分の思いや思想を形にする」方たちです。そもそも、向いているベクトルが実は違うんです。アーティスト気質で作ってしまうと、目的を達成するデザインになることは、ほぼほぼ無くなってしまい、自分よがりのデザインになってしまうケースが多々あります。こだわるなという意味ではありません。自分のよがりのデザインはダメよという意味です。

デザインは、説明できないといけない

すこし言葉が強いですが、僕自身デザインは「なぜこのようになっているのか」を説明できなければいけないと思っています。「何故この写真をここに配置したのか・なぜこの色になっているのか・なぜこのレイアウトになっているのか」などが挙げられます。

なぜなら、デザインのGOを出すのは、言ってしまえば「デザインの素人」が大半のためです。その方達が納得・理解していただくためには、それぞれに「何故」という根拠が必要です。つまりは、「なんとなく・かっこいいから」などという抽象的な言葉は、好ましくないと考えています。

デザインは、他人のイメージを形にすること

ここもアーティストと大きな違いですね。デザインには、人のイメージを形にすることが求められます。たとえば、「競合他社よりも格好良く見栄えを良くしたい」というデザインの要望がきたとします。ここで、自分基準の格好いい・見栄えで検討を始めていくと、大きな齟齬が生まれる可能性があります。

「何故格好良く、見栄えを良くしたいのか・そうすることで得たいこととは何なのか・クライアントの考える格好いい、見栄えが良いとは何なのか」様々な視点から要望を深掘りし、それを形にすることが、デザイナーに求められるスキルと言えます。一方で、これらを引き出してくることが顧客と直接対面するディレクターの腕の見せ所でもあります。

デザインは、成果を最大限にするもの

デザインにはその制作物から得られる効果を最大限にするという役割があります。そのため、その制作物を見る人はどんな人なのか、どんなシーンで利用するのか様々な要素を検討して、制作する必要があります。どれだけ、クライアントからの評価が良くても、利用シーンや見る人のことを考えていなければ、デザインとしては、成功とは言えません。しっかりと、クライアントの先まで考えて制作する必要があります。

デザインは、クライアントとの共同作業

これは、先の項目にも関係しますが、デザインはデザイナーやディレクターの視点だけで作り上げるものでは無いと思います。納品後に利用するのは、クライアントです。そのため、クライアントにも協力を仰ぐ必要があります。実際に見て貰って気になるところは随時指摘してもらう。そして、その指摘をもとにディレクターとデザイナーは改善案を検討する。そのためには、クライアントとの信頼関係が大切であると言えます。

最後に

今回は、仕事としてデザインを行うということはどういうことかについて考えてみました。有名デザイナーになれば、「指名発注」という形で上記のようなことは少なくなるかも知れません。しかし、基本は上記のとおりだと思っています。大切なことは「アートではない」ということ。ディレクター・デザイナーよがりのデザインを提案しても、クライアントは気持ち良くお金を払ってくれないよというお話でした。

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