データは信用するのではなく、考察するために利用しよう!!

Writer:Asai (20.11.06)

本日、Web担当者フォーラムにて「若年層のSNS利用、男女差が現れたのはFacebookとInstagram。年代差が現れたのはTwitter【Quark tokyo調べ】」という記事が投稿されました。こちらでは、若年層のSNS利用についての調査結果が発表されています。今回は、そちらの記事からデータの活用について考えてみたいと思います。

まず、調査対象をしっかりと理解することが大切

まず、このような調査結果を読み解くために大切なことは、調査対象をしっかりと理解することが大切です。今回の場合は、「15歳〜24歳の高校生・大学生・社会人・その他/フリーターの男女各100名ずつ」とされています。つまり、次のような標本となるわけです。

  高校生 大学生 社会人 フリーター
男性 100 100 100 100
女性 100 100 100 100

このように見てもらうと、このデータが若年層全体のSNS利用の傾向を表すには、標本数(調査対象)として少なく感じませんか?また、今回協力した人達の状況も本調査結果には明記されていません。(在住や個人のスマートフォンを持っているのか、一人暮らしなのか家族暮らしなのかなど)。そのため、今回のデータについては、あくまで「傾向」として捉えて見る必要があると思います。

利用率が低いアプリは本当なの??

こちらは先ほどの調査対象に紐付きます。例えば、「TikTokやFacebook」です。今回のデータでは利用率が低いと報告されていますが、標本数が少ないため、たまたまという可能性が否定できません。そのため、本データの発展としては「本当に若年層の利用率が低いのか?」を調査する必要があります。

SNSの利用目的についても同じ

SNSの利用目的についても同じです。今回のデータは「暇つぶし」が多数となっていますが、例えばどういった「暇つぶし」を行っているのかを深掘りしていくことも大切です。「Youtubeで動画の垂れ流しをしている」「twitterでDMのやり取りをしている」「Youtubeで趣味の動画を探している」など暇つぶしにも様々です。これらを深掘りしていくことで、よりユーザーの利用シーンが具体的になっていきます。

データはそこから考察するために、利用する

これらの公開データは今後の広告活動には非常に有効かつ助かるモノです。(特に無料で公開されていればなおさらです。) しかし、これらのデータはあくまで「考えるため」に利用することが肝要です。

例えば、今回のデータをもとに、キャンペーンを打とうとします。本データでは、特定のアプリでの利用率が低いので、そちらでの施策は見送るという判断をしてしまうとどうでしょうか?もしかしたら、「今回の標本では少なかったが、実際は利用率が高いアプリ」である可能性もあるのです。このように、データはそのまま信用するのではなく、そこから新しいコトを考えるために利用することが大切なのです。

データを活用することで、マーケティングの確度の向上にもつながったり、新しいマーケットが見つかることもあります。このように、データは信用するためではなく、そこから考察することに利用することをおすすめします。

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