オンラインビデオ視聴時間の調査結果を考察してみる

Writer:Asai (20.12.02)

本日、Web担当者フォーラムにて非常に興味深い記事が掲載されました。それは、「コロナ禍でオンラインビデオの視聴時間がジャンプアップ、週7時間を超える【ライムライト調べ】」という記事です。コロナ禍の影響で、ステイホームの実施により、人々のライフスタイルにも大きな影響を与えたことが想像できます。今回は、この報告データを読み解いていきたいと思います。

調査結果については、上記のリンク先をご確認ください。

日本でのオンラインビデオの視聴時間が約1.5倍に

まず、一番最初に目を引いたのはオンラインビデオの視聴時間です。日本は平均値が前年の4.8時間から7.2時間の約1.5倍に上昇したと報告されています。これは、同じく調査された諸外国の中でもトップの伸び率を表しています。これまでは、諸外国と比較しても少なかった視聴時間がほぼ同程度まで伸びてきている様子が見て取れます。

一方で、どんな番組を見ているかというと、テレビ番組や映画・ニュースといったものが多いようです。これは、これまでTV(地上波)で見ていた内容をオンラインビデオで見るという流れを実感する結果です。一方で、チャットやオンライン教育という分野ではまだまだ視聴時間が少ない状態です。この結果より、主に娯楽や情報収集にオンラインビデオが日本では利用されているということがわかります。

ソーシャルメディアの利用率では、Youtubeがトップに

また、ソーシャルメディアのプラットフォームでは、Youtubeが日本でもグローバルでも断トツでトップです。

今回の調査でtwitterやLINEが入っていないのは、あくまでオンラインビデオが対象となっているためと想定されます。前述の2つには、オンラインビデオとしての利用はされていません。

また、日本独自の特徴としては、Facebookの利用率の低さです。観光も同様のデータが出ていますが、Facebookは日本や韓国ではそこまでアクティブユーザーが多くないのではということが想像できます。一方で、海外では、Youtubeに続いて利用されている国もあります。国によって大きなバラツキが見えるのもFacebookの特徴と言えるのではないでしょうか。

今回の結果は、マーケティング戦略にどんな影響を与える??

今回の調査結果では、下記のことがわかります。

  • オンラインビデオの需要は2020年でさらに上昇した。
  • オンラインビデオのSNSプラットフォームはYoutubeが断トツ。
  • 海外に目を向けるのであれば、Facebookは無視できない。

このことから、Youtuberに広告を打つということを検討する企業は今後増えることも考えられます。広告するサービスのペルソナを設定し、ターゲットが見るであろうジャンルに広告を打つということは一つの戦略としては、有りと考えます。

しかし、考えなくて行けないのは、Youtubeを見に来る人間の心理とYoutube広告の特性です。Youtube広告は、「動画の最初や動画の途中に急に出てくる。」「Youtubeプレミア会員には広告は表示されない」ということです。
つまり、Youtubeの広告は「リスナーから不快に思われ、イメージを下げるリスクもある」という点です。そのため、Youtube広告は視聴者に不快感を与えない工夫が必要になると思います。

最後に

2020年は全ての人にとって、全く未知の状態が起きた特別な年になると思います。その一方で、Webやネットを活用するということが、より一般的になりつつあるとも感じます。今回の調査結果もその兆候の一つだと思います。
私達Web制作に関わる者も、ただ作るだけでは無く、マーケティングの視点を取り入れることで、よりネットやWebの活用方法を提案できることは自明の理です。特にYoutubeのような動画を活用するマーケティングは今後より一層必要になるかもしれませんね。

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