「Core Web Vitals」を理解しよう!

Writer:Asai (20.10.05)

Googleは2020年5月28日に「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」という考え方を発表しました。

これは、Webサイトの速度、応答性、視覚的安定性を評価するというものです。
これにより、ユーザーにより快適に利用可能なWebサイトを提供するということがGoogleの目的だと考えられます。また、このCore Web Vitalsは検索の基盤に据えると公式に発表がされています。そのため、サイト運営者としては、現状のWebサイトの状況を理解する必要があると思われます。

Core Web Vitals(コアウェブバイタル)3つの指標

Core Web Vitalsには3つの指標が発表されています。

Largest Contentful Paint (LCP)

いわゆるページ読み込みまでの時間を評価しています。しかし、ただ読み込みまでの時間を評価するというものではありません。あくまで、「そのページのメインコンテンツ」が対象となることが説明されています。
では、メインコンテンツとは何を指すのでしょうか?
Googleのブログでは、メインとなる画像・背景画像、動画やテキスト要素を含むブロック要素と説明されています。

基準となる値とは?

Googleでは、100サンプル中の上位75番目を基準としているようです。その結果では、2.5秒位内なら優良、4秒位内なら良、それ以上なら不良と記載されています。

First Input Delay (FID)

FIDとは、ユーザーのクリックなどの行動が実行されるまでの時間と表せます。HTMLの読み込みが開始されると、HTMLに利用されている要素を順次読み込みが開始されます。いわゆる、画像やJavascript、cssなどが該当します。これらの読み込みが完了しないとユーザーのクリックなどの操作はWebサイト上では実行できません。この読み込みが完了するまでの時間をFIDであると記載されています。

基準となる値とは?

Googleでは、100サンプル中の上位75番目を基準としているようです。その結果では、100ミリ秒未満なら優良、300ミリ秒位内なら良、それ以上なら不良と記載されています。

Cumulative Layout Shift (CLS)

こちらの指標については、Googleのブログに記載されている下記の動画を見ていただけるとイメージが湧きやすいと思います。

この動画のように、記事を読んでいる途中で意図しない広告等が表示され、レイアウトがずれるWebサイトを見たことが一度はあるのではないでしょうか。また、そのズレによってユーザーが意図しないアクションを実行してしまったりすることで、実害に繋がる恐れもあります。このレイアウトのズレに関する指標がCLSです。
この指標を計測する数式もGoogleのブログでは掲載されています。

基準となる値とは

Googleでは、100サンプル中の上位75番目を基準としているようです。その結果では、専門の式に当てはめた数値が、0.1未満なら優良、0.25未満なら良、それ以上なら不良と記載されています。

Core Web Vitals(コアウェブバイタル)の対策は実行すべき?

Core Web Vitalsがどれほど検索結果に影響を与えるかは今のところ不明です。あくまで、ユーザーが求める質の高いコンテンツを届けるということが最も検索結果に影響を与えることには変わりないと思われるので、そこまで大きな影響を与えないという可能性もあります。
では、Core Web Vitalsの対策は取らなくて良いのかといわれるとそれは「No」と言えます。
上記3つの対策をしっかりとすることで、ユーザーにより良いWeb体験を提供することは可能になるからです。せっかくアクセスがあっても、「読み込みが遅い・反応が遅い、ユーザーが予期しない行動を起こしてしまう」ということが起きれば、それはデメリットでしかありません。Core Web Vitalsは検索結果への影響もありますが、ユーザーがより良いWeb体験を実現するための要素を明文化したものとも言えるのではないでしょうか。

Core Web Vitals(コアウェブバイタル)の確認方法

Core Web VitalsについてはPageSpeed InsightsやGoogleChromeの拡張機能で確認できます。

PageSpeed Insights

URLを入力することで、ページ読み込み速度やCore Web Vitalsのスコアを確認することが可能です。

Web Vitals(Chorome拡張機能)

Chromeにインストールすることで、手軽にCore Wev Vitalsを確認することができます。

コラム執筆中

アイビーネットでは、ホームページに関するコラムを随時執筆中です。

コラム カテゴリ