GoogleAnalyticsを簡単な統計で考察してみる

Writer:Asai (20.10.09)

GoogleAnalyticsはGoogleが無料で提供しているWebサイトのアクセス解析ができる非常に優秀なツールです。 ここから得られるデータは膨大で、様々な要因を検証できるため、Webサイトの改善に役立ちます。
今回は、このGoogleAnalyticsのデータを統計学を使いながら調査してみたいと思います。

GoogleAnalyticsで得られるデータとは?

GoogleAnalyticsでは適用した期間のアクセス数や直帰率、離脱率、イベントのクリック数など様々な要素のデータを抽出できます。 これだけでも有益なのですが、統計学を利用すると更に深く考察を行うことができます。

GoogleAnalyticsで得られるデータを統計で確認してみる

セッションを軸に基本統計量を算出

まずは、下記の表を確認ごらんください。こちらのデータは弊社のWebサイトのある月のランディングページのデータを参照しています。(少数点以下は四捨五入)

PCセッション

平均 6
標準誤差 1
中央値 1
最頻値 1
標準偏差 19
分散 343
尖度 69
歪度 8
範囲 195
最小 0
最大 195
合計 974
標本数 167

モバイルセッション

平均 2
標準誤差 0
中央値 1
最頻値 0
標準偏差 6
分散 34
尖度 67
歪度 7
範囲 62
最小 0
最大 62
合計 380
標本数 167

タブレットセッション

平均 0
標準誤差 0
中央値 0
最頻値 0
標準偏差 1
分散 0
尖度 65
歪度 7
範囲 7
最小 0
最大 7
合計 30
標本数 167

上記の図がセッションの基本統計量です。この図からは下記のようなことがわかります。

  • 最もアクセスが多いデバイスはPC。(合計値)
  • 最もデータのちらばりが大きいのはPCセッション(標準偏差・分散)
  • どのデバイスもセッションに偏りが見えている(歪度・尖度)
  • PCセッションにおいては、平均と最頻値、中央値に差が大きいため、外れ値もしくは極端に大きなデータが含まれている。

基本統計量を算出すると、上記のような考察や検証が可能になります。次に下記の図をごらんください。

PCセッション

モバイルセッション

タブレットセッション

上記の図はランディングページのセッションをデバイス毎にヒストグラムという形式の図に表したものです。ヒストグラムとはデータの分布状態を可視化したものです。この図を見てもらえると、上記の考察がよりわかりやすくなると思います。逆にタブレットセッションはデータ量が少ないため、データとしての信頼性がまだまだ足りないとも考えられます。また、PCセッションとモバイルセッションのヒストグラムは形が似ているため、デバイス毎のセッション傾向は似通っていることがわかります。

データ分析はエクセルで簡単に算出可能

これらのデータはエクセルで算出が可能です。

エクセルで分析ツールを利用可能にする

最初にエクセルの分析ツールを利用可能にする必要があります。利用ツールの設定方法は下記のページを参考にしてください。

基本統計量の算出

基本統計量の算出については、下記のページに詳しく説明されています。

ヒストグラムの作成

ヒストグラムの作成方法は、下記のページに詳しく説明されています。

データ分析を行うと、GogoleAnalyticsの数値を簡単に可視化することができます。可視化することで、Webサイトの傾向がより鮮明になるため、改善のための仮説の立案や現状把握、原因探索に効果的です。

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