ISO26000(社会的責任)の7つの中核主題とその課題

Writer:Asai (20.09.14)

ISO26000の中で示されている7つの中核主題には、それぞれ複数の課題も示されています。

7つの中核主題とその課題

ISO26000で示されている複数の課題に対して、企業や組織によって関連性も変わってくるため、全て同じレベルで対応しなければいけないということではありません。それぞれの課題を知ることで、各々の行動の指針としていくことが大切です。

  1. 組織統治
    • 組織としての意思決定
  2. 人権
    • デューディリジェンス
    • 人権に関する危機的状況
    • 加担の回避
    • 苦情解決
    • 差別及び社会的弱者
    • 市民的及び政治的権利
    • 経済的、社会的及び文化的権利
    • 労働における基本的原則及び権利
  3. 労働慣行
    • 雇用及び雇用関係
    • 労働条件及び社会的保護
    • 社会対話
    • 労働における安全衛生
    • 職場における人材育成及び訓練
  4. 環境
    • 汚染の予防
    • 持続可能な資源の利用
    • 気候変動緩和及び適応
    • 環境保護、生物多様性、及び自然生息地の回復
  5. 公正な事業慣行
    • 汚職防止
    • 責任ある政治的関与
    • 公正な競争
    • バリューチェーンにおける社会的責任の推進
    • 財産権の尊重
  6. 消費者課題
    • 公正なマーケティング、情報及び契約慣行
    • 消費者の安全衛生の保護
    • 持続可能な消費
    • 消費者に対するサービス、支援、並びに苦情及び紛争の解決
    • 消費者データ保護及びプライバシー
    • 必要不可欠なサービスへのアクセス
    • 教育及び意識向上
  7. コミュニティへの参画及びコミュニティの発展
    • コミュニティへの参画
    • 教育及び文化
    • 雇用創出及び技能開発
    • 技術の開発及び技術へのアクセス
    • 富及び所得の創出
    • 健康
    • 社会的投資

取り組む課題を選択することが大切

上記の課題全てに取り組むことは、多くの企業・組織では難しいことです。上記の課題は取り組むべき課題を示しているもので、各々の関連性や重要性を考慮し、取り組みを判断すれば良いとされています。

ISO26000に取り組むことは、価値の向上にも繋がる

ISO26000に取り組むことは、企業価値の向上にも繋がります。例えば、職場の安全環境の向上やワークライフバランスを推進することは、社員の会社満足度にもつながり、労働慣行の「労働条件及び社会的保護や労働における安全衛生」の改善にもなります。同じように、環境に優しい素材や原材料を積極的に活用することで、環境の「汚染の予防」にも繋がります。
つまり、ISO26000に取り組んでいくことで、企業価値の向上につながり、ひいては多くの人・企業から選ばれる企業・組織になっていきます。

取り組みは積極的に発信していく

しかし、これらの取り組みは発表をしていかなければ、知られることはありません。ISO26000に取り組むことを発表していくことは、決して恥ずかしいことではありません。発信していくことで、多くの人・企業・組織が活動を知る機会が得られます。その結果、企業・組織の価値の向上が加速していくと考えています。

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