Writer:Imada (20.09.30)

近頃さまざまな話題で、出てくるCSR、SDGs、ESGという用語。どのような違いがあるのでしょうか。今回のコラムではその違いと関係性について考えてみます。
まずはCSR、SDGs、ESGについて用語の復習です
CSR

CSR(Corporate Social Responsibility)とは、「企業の社会的責任」を訳されますが、実際は「企業の社会対応力」と捉えた方がわかりやすいかもしれません。社会情勢の変化にあわせて、企業も変化し続ける必要があります。
CSRには、ISO26000という国際規格があります。これは、企業がCSRの取り組みを進める参考書のようなものです。その中には、7つの原則と7つの中核主題が示されています。
7つの原則
- 説明責任
- 透明性
- 倫理的な行動
- ステークホルダーの利害の尊重
- 法の支配の尊重
- 国際行動規範の尊重
- 人権の尊重
7つの中核主題
- 組織統治(ガバナンス)
- 人権
- 労働慣行
- 環境
- 公正な事業慣行
- 消費者課題
- コミュニティへの参画及びコミュニティの発展
CSR活動には、組織としての意思が大切になるため、全ての課題に関わっていることを示しています。そのため、CSR活動に取り組む際は、上記の7つの中核主題を軸にしていくことが求められます。
SDGs

SDGs(持続可能な開発目標、Sustainable Development Goals)とは、持続可能な世界を実現するため、2030年までに達成する国際的な開発目標のことを指します。17のゴールと、169のターゲットから構成されています。
SDGs17の目標
- 貧困をなくそう
- 飢餓をゼロに
- すべての人に健康と福祉を
- 質の高い教育をみんなに
- ジェンダー平等を実現しよう
- 安全な水とトイレを世界中に
- エネルギーをみんなに そしてクリーンに
- 働きがいも経済成長も
- 産業と技術革新の基盤をつくろう
- 人や国の不平等をなくそう
- 住み続けられるまちづくりを
- つくる責任 つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
- 海の豊かさを守ろう
- 陸の豊かさも守ろう
- 平和と公正をすべての人に
- パートナーシップで目標を達成しよう
ESG

「ESG」とは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取って作られた言葉です。この三つの観点から企業の事業活動を分析して評価できます。 財務情報とESG情報で、投資(融資)判断基準として利用されています。
CSR、SDGs、ESGの関係性
簡単に図式化すると次のように表すことができます。

- 世界全体の目標となっているのが、SDGsです。
- 企業、行政、非営利組織、個人など、世界中でSDGsの目標・ターゲットに向けて活動が進んでいます。
- 投資家や金融機関は、財務面とESGの活動内容で、その活動を支援(投資・融資)するかどうか判断し始めています。
- 取引先企業、一般消費者、採用希望者、地域、行政などは、企業の取り組みや考え方に賛同した場合に、取引の判断、商品・サービスの購入、採用応募などを行うようになってきています。
- ステークホルダーが、正しい評価を行うために、企業からの情報発信が重要となります。
それぞれが密接に絡み合っているのが、「SDGs」「CSR」「ESG」です。世界中でSDGsが求められている昨今、企業のCSRには、必然的にSDGsへの取り組みが求められます。その取り組みは、ESGにも影響を与えるというわけです。
SDGsもCSRも、最終的には社会課題を解決しつつ、持続的な成長を遂げるために必要な考え方です。そして、取引先企業や一般消費者は企業からの発信がなければ、それらの活動を知ることができません。企業から発信をするということは、自社の取り組みを発表するだけではなく、他の企業や一般消費者、取引先企業への「お約束」にもなるわけです。
なぜ、SDGsがビジネスチャンスなのか?
最後に、上図の中にある「ビジネスチャンス」についてご説明します。なぜ、SDGsがビジネスチャンスなのか?それは、「課題」がハッキリしているからです。ただ、SDGsへの取り組みを行っていれば、チャンスが増えるというわけではありません。
本来ビジネスには、「社会の課題を解決し、より良い生活を提供する」というものがあります。つまり、SDGsを通すことで、「現在世界が抱えている課題」というものを理解することができるわけです。この課題解決に取り組むことで、新しいビジネスチャンスを得ることができるというわけです。
当社では、CSR、SDGsの情報発信のお手伝いをさせていただいています。
当社ではみなさまのCSR、SDGsの情報発信のお手伝いをさせていただいております。
どのような情報を発信したら良いかわからない、どのように発信したら良いかなど、現在の状況をヒアリングさせていただき、最適な発信方法をご提案させていただきます。
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