SDGsの目標10「人や国の不平等をなくそう」

Writer:Asai (21.03.22)

SDGs(持続可能な開発目標、Sustainable Development Goals)とは、持続可能な世界を実現するための、2030年までに達成する国際的な開発目標のことを指します。SDGsには17の目標と169のターゲットが設定されていますが、今回はその中の「人や国の不平等をなくそう」にスポットを当ててみます。

ターゲット

この目標10には、各国間の不平等を是正するという目的以外にも「各国内」という目的も含まれています。この目的をもとに、10個のターゲットから構成されています。

10.1 2030年までに、各国の所得下位40%の所得成⻑率について、国内平均を上回る数値を漸進的に達成し、持続させる。
10.2 2030年までに、年齢、性別、障害、人種、民族、出自、宗教、あるいは経済的地位その他の状況に関わりなく、すべての人々の能力強化及び社会的、経済的及び政治的な包含を促進する。
10.3 差別的な法律、政策及び慣行の撤廃、ならびに適切な関連法規、政策、行動の促進などを通じて、機会均等を確保し、成果の不平等を是正する。
10.4 税制、賃金、社会保障政策をはじめとする政策を導入し、平等の拡大を漸進的に達成する。
10.5 世界金融市場と金融機関に対する規制とモニタリングを改善し、こうした規制の実施を強化する。
10.6 地球規模の国際経済・金融制度の意思決定における開発途上国の参加や発言力を拡大させることにより、より効果的で信用力があり、説明責任のある正当な制度を実現する。
10.7 計画に基づき良く管理された移民政策の実施などを通じて、秩序のとれた、安全で規則的かつ責任ある移住や流動性を促進する。
10.a 世界貿易機関(WTO)協定に従い、開発途上国、特に後発開発途上国に対する特別かつ異なる待遇の原則を実施する。
10.b 各国の国家計画やプログラムに従って、後発開発途上国、アフリカ諸国、小島嶼開発途上国及び内陸開発途上国を始めとする、ニーズが最も大きい国々への、政府開発援助(ODA)及び海外直接投資を含む資金の流入を促進する。
10.c 2030年までに、移住労働者による送金コストを3%未満に引き下げ、コストが5%を越える送金経路を撤廃する。

このようにSDGsでは、具体的な課題について定義されています。具体的に定義されていることで、私たちに何ができるのか?を考えるキッカケを与えてくれています。

具体的にどのような行動が取れるのか?

この課題を解決するためには、一人ひとりが行動をする必要があります。では、何ができるのか、何をするのかを考える必要があります。

主な取り組み例

  • 貧富の差による様々な格差の是正
    食事の機会や学習の場を設ける
  • ジェンダー格差の是正
    一人の人間としての評価を正当に行う
  • 少数派への差別是正
    実際に起きている様々な差別の是正への取り組みを行う
  • フェアトレードの実現
    適性な価格で取引を行う

これらを見ていくと、過去に挙げた「目標1 貧困をなくそう」、「目標5 ジェンダー平等を実現しよう」などにも該当するような取り組みが多数挙げられています。では、何故目標10が必要なのでしょうか?

なぜ目標10が必要なのか

SDGsジャーナルには下記のように記載されています。

それは、SDGsの掲げる「持続可能な開発目標」達成のためには、2015年9月に採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」で掲げられたスローガン「誰一人取り残さない」no one will be left behind)世界を実現することが必要不可欠だからです。

【引用元】SDGs|目標10 人や国の不平等をなくそう|たった8人が36億人分の資産を所有!?

現在の世界を見てみると、この「誰一人取り残さない」という部分がまだまだ実現されていません。日本国内でも貧困が原因で満足な食事や学習の機会を得ることができない子供たちもいます。

目標10を掲げることで、一部の富裕層だけではなく、全世界の企業が富を得、その富で社会貢献にも活かしていき、「誰一人取り残さない」の実現を目指しましょうということなのだと思います。

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