CSR=企業の変化しつづける社会への対応力?

Writer:Imada (18.07.23)

CSR(Corporate Social Responsibility)とは、「企業の社会的責任」を訳されることが多いのですが、本当の所は、「企業の社会対応力」であると理解した方がわかりやすいと思います。
もう少し別の言い方をすると、社会は時代により変化していくものなので、企業も変化する必要がありCSRは変化への対応力と理解できます。

CSRは、社会貢献だけではない。

CSRと聞いて、「ああ、社会貢献だね」とか「大きい企業がやる事だね」、「儲かっている会社がやる事だね」と感じる方は、誤解をしています。
私が社会に出て20数年経ちますが、今の社会で働いていると、大きく時代背景が変わっていると感じます。ステークホルダー(利害関係者)や社会から、企業に求められる取り組み・姿勢が大きく変化しているように感じます。

時代の変化に対応し、変わり続けられる会社が持続し成長できる。

この数十年の変化を、「ISO26000の中核主題」の7項目にあてはめてみると

  1. 組織統治(ガバナンス)
    • 不正が起こらない、起きたときに自浄できる事が大切。
      (企業価値を下げた例:製造メーカーによるデータ改竄、マンションの偽装問題、食品の使い回し問題など)
  2. 人権
    • 労働人口の減少で、採用が困難に(より働きやすい会社に人が集まる)
    • 社員の多様性尊重や差別の課題(年齢・国籍・人種・障がいの有無・宗教・性的指向や性自認等によって差別をしない。世界的に見ると、小児の労働問題もある。)
  3. 労働慣行
    • 労働時間の適正管理。
    • 妊娠・出産・子育て・介護など社員の状況に合わせた柔軟な労働環境。
  4. 環境
    • 事業を行う上で、環境に対する負荷をどれだけ減らせるか。また、事業そのものによって、環境を改善できるか。
  5. 公正な事業慣行
    • 下請法などをはじめとした、法令遵守が問題化。
  6. 消費者課題
    • 自社の製品・サービスが、社会からの要請に対しどうやって応えるか。(企業価値を上げた例:ユーグレナ)
  7. コミュニティへの参画及びコミュニティの発展
    • ボランティア、社会貢献、メセナ(文化・芸術活動の支援)、地域におけるスポーツ活動など

上記のように、この数十年で各主題に対するポイントは大きく変化していることが分かります。
企業が事業を持続し、成長し続けるために必要な取り組みをCSR活動とし、その活動が関連するステークホルダーに伝わる事により、社会からの信頼に繋がっていきます。
CSR = 企業の社会対応力 = よりホワイトに近い企業になろう!
今の社会のニーズに対応することがCSRであると捉えると、「儲かっている企業が行うこと(できること)」ではなく、「すべての企業が意識して行う必要があること」と理解できるのではないでしょうか。

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